よしなしごと

日常と想像のおはなし

挨拶

少し前の話になりますが コロナでコンテナ船が不足して トイレットペーパーが無くなるなんてデマが流れましたよね。
あの時、昔にも似たような事があった様な…と他人事の様に TVを眺めていました。
そして2週間位経った頃 我が家のトイレットペーパーが残り2つになり、そろそろ買わなくちゃとスーパーへ行くと 店からトイレットペーパーが全て無くなっているではありませんか!近所のスーパー3店舗、ドラッグストア、勤務先周辺の店などを探したのですが どこにも残って無くて焦りました。皆は あのデマを真に受けていたのかという驚きもありました。
翌日にかけようと帰宅すると エレベーターホールに たまに見かけるご夫婦がトイレットペーパー12ロール入り2袋を持って立ってました。「あぁっ!どこに売ってましたか⁈」と、思わず声をあげてしまった私に「定価ですが よかったら1袋お譲りしましょうか」と笑いかけて下さいました。ご夫婦は ご主人に車を出してもらって 隣の県まで行き 一人1袋しか買えないトイレットペーパーを2人で並んで入手して来たそうです。
そんな ご苦労をして入手した物をラッキーとばかりに買い取るなんて出来なくて 丁重にお断りして、お礼を言いました。翌日無事に購入出来たのですが、たまにエレベーターホールでお会いして「こんにちは」と、言葉を交わす程度の人間に「困った時はお互い様ですから、明日買えなかったら言って下さいね」と言って下さる ご夫婦に後光が眩しく光って見えて涙が出そうになりました(笑)。
同じマンションには挨拶をしても「はい。」としか言わない若いモデルみたいな主婦もいます。初めて会った時はコイツ何様なんだろうと思いました。(あぁ、言葉が悪いですね コノお方はドコのどいつ様かと思いました(笑)!)小学生に挨拶されても 私は「はい」なんて返事はしません。上から目線の印象を与えるからです。

もしも 大震災があって 2か所のガレキの中から あのご夫婦とあのモデルみたいな主婦が助けを求めていたら あなたはまずどちらに駆けつけますか?私の気持ち察して頂けますよね。
何が起こるか解らない この世の中、日頃の挨拶って すごく大事なことだと改めて思いました。